閑人の「戯れ言」

気に入ったことは勿論ながら、気に入らないことも思いついたままに・・・・・・・

ヴァイオリンを弾くときに

 

私は、夏場も日頃ほとんどクーラー(エアコン)をつけない。
ただ、ヴァイオリンを弾くときだけは使う。
それは、快適に弾きたいからと言う事の他に、大きな理由は
ヴァイオリンにとって湿度が高いと、色々な問題が起きる
からだ。
楽器自体にとって、そして特に私の使っている弦にとって湿度が
高いのは大敵だからだ。


だから、湿度対策として、先ず楽器ケースに湿度調節のために、
色々な器具を入れたりする。
管理するために、湿度計がついているケースもある。
私も、ケースには湿度計を入れ、湿度調整用の器具を入れている。
これで、湿度が高ければ低くし、冬場の乾燥時には乾燥しすぎによる
木部の割れを防ぐための湿度調整をしている。


梅雨は勿論だが、夏の湿度の高いときには、弦を巻いている糸巻き
(ペグという)が回りにくくなる。
つまり調弦がしづらくなる。
そして、弦には、様々な種類が有るが、私は「ガット弦」を使っている。
だから、湿気の影響を最も受けやすい。
弾いている途中で、音が変わってしまうのだ。
湿度が大敵と言う訳である。


日本は湿度が高いから、海外から持ち込んだ楽器の鳴りが変化する
(響かなくなる)と言われている。
イタリアでガンガン鳴った楽器を日本に持ち込んで弾いてみたら、
それほどでも無かった、と言うようなことが起きる。
海外の有名ソリストで日本公演には、愛器を持ち込まない人も居る
ようだ。
飛行機での運搬中の事故も心配してのことだろうが、十分あり得る
話だと思う。


その様な訳で、と言うか、理由で、エアコンをかけて練習することが
多い。
私の楽器は名器では無いが、それでも200年以上前に作られた
ものと、100数十年前に制作された楽器を使っている。
ベストコンディションで音出しが出来るように、できる限りの注意は
している。
名手でも無いが、それなりに、そのレベルなりに気をつけねば
ならない事がある。
と言う話。