閑人の「戯れ言」

気に入ったことは勿論ながら、気に入らないことも思いついたままに・・・・・・・

無能な住宅建設会社

 

京都の外れに可成り年月がたった持家があり、かねてからリフォームか、建てなおしをしなければと考えていた。
たまたま、ぶらりと住宅展示場に立ち寄ったところ、資材高騰により来月から数パーセント値上げをするから、建築の計画があるならば、すぐに契約をして頂ければ、割安になりますとのセールスに乗せられ、検討を開始した。
もともと、建物の現状から見て、早期に何とかしなければと考えてもいたので、これを機会に建て直しをとの思いに至った。


ところが・・・・・この住宅会社。ひどい。営業も、会社そのものも組織が出来ていない。契約書もひどい。
ここに記すのは
何故か慌てて調印してしまった呆けた私と、途方も無く間抜けな住宅建設会社の話しです。


この会社は、TVコマーシャル、新聞広告、住宅展示場等々・・・・大々的に宣伝をしている。
親会社はA 社で、この会社は「Hハウス」と言う(関東以西で営業をしているようだ)。


契約書に調印をと言われ、先ず契約書の案文、そして見積もりを要求したが、手許に届いたのは契約予定日の前日。
彼らが言うには大事なのは契約日付。
その後に内容の検討をして、建築を進めるかどうかの判断をして下さいと言う。


先ず、契約書をざっと見ただけでも、条文は業者有利な一方的内容。
更に、条文相互に矛盾も見られ、お粗末きわまりない。
その旨指摘をすると、本社の「法務部」が契約案文は、会社所定のものなので変更は出来ない。
けれども、顧客が何らかの意見を持っているなら、追加で条文(特約)を付加すれば、との回答を得たという。
顧客が何を問題としているのか聞き取ること無く、特約追加を勧める。
本文と特約が矛盾する場合・・・・本文で規定する内容が意味をなくす。
この重大な事実を、本社も、担当支店の支店長も、課長も、担当者も理解できない・・・・

 

結局、手付金等の金銭的な支払いなしに、せかされて契約書に調印。
十分な納得をしないままに調印をすると言う愚かさ、軽率さは十分に認識している。
まあ、言い訳部分が有るとすれば、建築力学の友人、親しい信託銀行の不動産専門家が「H社」なら、十分と言えなくとも大丈夫だと言った(言い訳)。
が、今はそれは置き。


その後、例えば最優先条件であった、風呂場の設計変更が不可能とか(勿論、可成りな金額を上積みすれば不可能では無いだろうが)、問題点が噴出。
結局、解約をすることにした。


所が、ここからが更に面白くなった。


担当者と課長(この会社、職制が係員と課長、そして支店長とのこと)は、
解約にあたって
  ①取り交わした契約書の返還を求めた
        ・・・・先方の支店長印の押捺があり、当然返却すると言った。
  ②契約書に貼付した印紙の立て替え分1万円の支払いを求めてきた
        ・・・・一旦、契約書を作成しているから、当然支払うと回答。

然し解約の合意後、それまで連日連絡が有った担当からは、連絡が途切れた。


10日経過したので、本社の「お客様相談室」に電話をすると、さすがにその何時間か後には担当から連絡が有り、解約に際して「解約契約書」を取り交わしたいと言う。
        ・・・・勿論、承諾した。

 

その後、Faxで3箇条から成る「解約契約書」を送ってきた。
これが、とにかく面白い!!!
たった3箇条だが、各条文ごとに問題が有る。
営業担当が連絡をしてきたので、問題点を指摘。

するとこの「解約契約書」は会社定型のものなので、変更できないと言う。
 因みに3箇条のうち
    第一条 「1万円を払え」と書いてある
        ・・・・1万円の根拠(内容)が記されていない。実質は印紙代該当分            だが、原契約書には「履行遅滞」に伴う遅延金支払い規定もあ            り、定義付けが必要である。
    第二条 「締結した覚書の返還」とある
        ・・・・覚書は存在しない  
    第三条 「意義」とある
        ・・・・(これは単純な変換ミスだが)異議のことである

これが「Hハウス」の変更できない「定型文書」!!!

 

ついで、印紙についての推測だが、
多分、「建築請負契約(書)」はさすがに印紙の貼付について理解しているのだろうが、「解約契約書」なるものについては印紙税の対象になるかどうか、考えも及ばないで居るだろう。

 

次いでの問題点は、
契約書調印者が同社の支店長名でなされているが、この権限は支店長には無いだろうと推察している。同社の商業登記簿を閲覧していないから即断できないが。まあ実務的には補完されはするが。

 


私のような、やや衝動的で軽率な契約をされる方は無いと思うが、特に「H社」ご用心を!!
今回は、具体的な建築作業に進む前に、引き返すことが出来て良かったとしみじみ思う。
この調子だと、完成まで行き着くのは可成りな困難を伴っただろうから。

 

なお、「H社」と「解約合意後」24日目の本日に至るも、立替払いをしてくれている1万円の支払い未済。捺印済み契約書等の破棄処理未済。
私が解約の取交わし書面を作成済みだというと、それを参考に見せてくれと担当者が言う。
とにかく「勉強しろ。原契約書、解約契約書をみて、問題点を探せ」「何が問題かわかったら、説明をするから」と言ってある。
会社の上司が若手を仕込んでいるのと同じパターン・・・・・ああ!! でも少し楽しんでいる!!