閑人の「戯れ言」

気に入ったことは勿論ながら、気に入らないことも思いついたままに・・・・・・・

吉村順三の建築

 

今年初めに竹中工務店本社ギャラリーで
「木造モダニズム展 第5回」
  『三里塚教会物語と吉村順三
   -時代を越えて生き続ける小さな木造教会-』

  を開催していた

 

吉村順三(1908~1997)は、著名な建築家で皇居新宮殿の
建設にも関わっていた。
この展覧会は、後に芸大教授になった彼が、1954年に設計し、
建築された「三里塚教会」に関しての展覧であった。

 

私は、一昨日この「三里塚教会」に出掛けてきた。


日本キリスト教団三里塚教会」は1891年創立の教会だが、
現存する吉村順三設計の教会は、建て替えにより建立された。
この教会は、木造建築で慎ましやかで素朴、心落ち着く空間を
呈している。
広さは、一部二階部分があるが、二十数坪。

 

然し、現存しているこの建物には、大きな試練があった。
それは、成田空港の建設工事に伴い、当然のように取り壊し対象に
されたからである。
作業員が来て、取り壊し作業が始まろうとした時、この教会員で有り、
教会敷地の提供者、そして「三里塚芝山連合空港反対同盟」委員長として
知られている戸村一作が、大手を広げ阻止しこれを守った。


金銭と引き替えの取り壊しに応じなかったおかげで、現在、多くの
人たちがこの吉村順三作品の一つである三里塚教会の見学に訪れて
いるという。
バスで、来られる方達も多いとも聞いた。


私の訪問した日には、スライドで
  「三里塚教会に行こう」
   戸村一作生誕100年記念
        戸村一作とは?

を見せるとの案内を貰い、日曜日礼拝(この日に限って午後からの開始)
にあわせて訪問した。

礼拝の後、このスライドを拝見。
改めて、様々な事を感じた。
その内容は、項を改めて記したい。


少人数の心温まる礼拝、そして、スライド見学、等々を終えた頃には
日が沈み暖色のダウンライトが、身を包んでくれた。
飛行機の轟音は、途切れること無く、会話を中断させたが・・・・

 

参考までに
日本キリスト教団三里塚教会」の所在地  千葉県成田市三里塚47-2
牧師が常駐していないから、突然の訪問では、内部見学が出来ない
可能性が高い。
日曜日午前中なら、牧師、教会員がいるから一番確かだと思う。
プロテスタントキリスト教だから、形式的では無く気楽に参加
可能)